6/1、岩内、忍路、小樽
5/31、22時に仕事を終え帰宅。
突発的に岩内へ向け出発した。
岩内まで行けば何かしら釣れるやろの精神である。サクラマス以外で、釣れる魚を釣りたい。
その結末や如何に。(ボウズです)
23時半に出発。銭函-小樽間、余市-共和町間は濃霧に襲われた。
写真で見るとそうでもないが走行中はかろうじてセンターラインが視認できるくらいの濃さであった。
トラックに追突されないよう、常にウインカーを点灯し路側帯ギリギリを走行したが、生きた心地がしなかった。
そうして岩内に着いたのは午前2時。
西防波堤を選択し先端付近まで歩を進める。
防波堤の上もかなり視界が悪い。
気温は低くなく、そして波音が聞こえないほどの凪のため、高波の心配は無かったものの、正直怖かった。
前後の視界は10mほどだろうか。
曇り空のため暗く、水面も見えない。
そうして先端に到着。
西防波堤の外海側にはテトラが連なり、以前40cmのアブラコ、ソイを釣り上げたのもテトラ際である。
しかし今回は単独釣行、そして濃霧。
落ちれば確実に死ぬ。
まだ死ぬつもりはないので、内海側にポイントを決めた。
ヘッドライトで海面を照らすと、そこそこのサイズのガヤが岸際に群がっているし、テトラの周辺には体高のある小さな魚がのんびり漂っている。
いかにも釣れそうな雰囲気。
釣れなかったんですけどね。
4時。
次第に夜が明け、霧も晴れはじめる。
ナイトロックの時間は終わりのようだ。
14gのジグヘッドに4インチのパルスワームを結んだタックルを脇に置き、念のため持参していた磯竿にチョイ投げ仕掛け、イソメを付け沖へ放る。
10分程度でコイツが釣れた。
アブちゃん23cm。
お魚パラダイス、岩内はこんなもんじゃないでしょと、すぐにリリース。
お前は帰って、母ちゃん父ちゃんあたりを連れて来てくれよ、元気でな。
そして何事もなく朝マヅメは終了した。無慈悲。
明るくなってからの写真。
小さめの黒い魚の群れが時折回遊してくる。
体を翻すとキラリと銀色に光る。
ガヤではない。形はウミタナゴに似ているが、一体何の魚だろう。
どっちにしろ食べるサイズではない。
7時。もはや釣る気はなく、それなのに先端を占領するのも申し訳なく思い、少し戻り中間付近へ。
釣り人はかなり増えており、これならばと外海側のテトラをランガン。
アタリが多い。しかし乗らない。
何の魚か確かめるため、ジグヘッドをショートシャンクにし、ワームも2.5インチへ変える。
すると上がって来たのが、10cmのガヤちゃん……。
お前岩内でも釣れてくるのかよ…。
岩内の外海では大物しか釣り上げたことが無かったため、やる気が急速にしぼんでいった。
そして気付くと9時だった。
堤防の上で寝ていたようだ。
釣り人のみなさんごめんなさい。
朝ごはん食べつつ温泉でも行こうかとグーグルで検索。
案外温泉は少ないようで、港でなくある程度山を登ったところにあるようだ。
原付を走らせる。
昨晩の霧が嘘のように晴れている。
そして温泉街へ到着。
サンサンの湯。
入湯料は500円で、地元の方々に愛されているようだ。
普段ならここに決めていたが、今回はなんとなく贅沢がしたくなり、
温泉旅館「おかえりなさい」を選択。
日帰り入浴で800円。それでも安い。
中はかなり綺麗。
受付で人を呼び支払う。
貸しタオルセットは200円みたいです。
そして入浴。
素晴らしいお湯でした。
温泉のことは詳しくないが、たぶんじゃらんとかに載ってると思う。
露天風呂は木造の屋根付き壁付きで、虫の心配もない。
鳥の声がよく聞こえる、風情のある湯でした。
脱衣所のドライヤー。
バイオハザードばりにメッセージ性がある。
風呂上がりは休憩所で昼寝。
電源を借りて少し仕事もした。
非常に快適、ありがとうございました。
そうして15時。
ちょろっとヒラメでも釣れねえかなと、今度は反対側の某所へ。
西防波堤よりは短いが、それでもかなりの距離がある。
ほぼ基部に釣り座を決め、チョイ投げしつつワームを投げる。
すると足元に巨大なカゲが。
60〜70cm程度のサカナが7〜8尾、
群れを作って沖へ泳いでいった。
サクラマスか!?
急いでワームを回収するも、間に合わず。
体高がかなりあり、少なくともボラではなかった。
するとウグイか?いややはりサクラマスだったのか?
みるみるやる気がみなぎり、懸命にワームを投じる。
そして釣れたのが
カニと、(ムカつくポージングである)
ヒトデ。
海へおかえりなさい。
みるみる意気消沈し、日暮れを待たず岩内を後にした。
道中、ふと考えつき普段は素通りしている忍路の半島へ向けハンドルを切る。
忍路でも根魚が釣れるのは知っていたが、忍路漁港へは足を運んだことがない。
明るいうちに一目見ておこうという魂胆である。
そして、あまりの美しさに圧倒された。
忍路の付け根から小樽方面を望む。
忍路市街。
意外なほど人家が密集している。
道の終わりに海が見える。夕陽。
心の故郷感がすごい。
突き当りにあるのが、忍路漁港である。
最高のロケーション。ザ・漁村。
忍路半島の先端には二つの岬があり、
それに挟まれた入江に位置する。
ちなみにオショロとはアイヌ語で「尻のような形の」を意味するらしく、忍路漁港はまさしくその出口に位置する。
この港から毎朝漁師たちが出て行く。出口から。毎朝。
そしてこの夕陽。
あまりにも美しい…。
写真では伝えきることができない。
今までに見た夕陽の中で一番の夕陽だった。
釣りをすることを忘れ、呆然と沈むのを見送った。
尻の狭間に沈んで行く太陽を。
漁港内はかなり透明度が高いが、水深はあまりないようだ。
ここでも謎の小魚が群れを作り泳いでいた。
ここへはまた来よう。
家路を急ぐ。
道中、なんとはなしに小樽南防波堤の様子を見に行く。
すると基部付近で釣り人がズラリと並び、ロングロッドを振っている。
まさか、サクラマス!?
まだいるんですか!?
そう尋ねると、まだいるらしい。
慌ててジグを結び、列の端にくわえてもらいキャスト。
キャスト。
キャスト。
何事もなく終了した。
今回の釣行、反省点が山ほどある。
まずは動機である。
「サクラマス以外なら何か釣れるやろ」
言語道断である。ターゲットを絞り、情報を集め、釣り場に臨めよ。
「岩内なら何か釣れるやろ」
何も釣れなかったよ!
たしかに遠出すればするだけ魚が釣れるみたいな思い込みがある。
見直します。
今回は初めてのポイントでの釣行となったが、正直暗く、霧も深く、海底の地形や潮の流れなど一切わからぬまま闇雲に竿を振った。
結果、飽きた。
初心者なりに考えると、
まず釣りをしなければ魚は釣れない。
ワームを投げなければ魚は釣れない。
しかし今回は、正直なところ釣れるイメージが一切湧かず、数投もせずにチョイ投げに逃げた。
それくらいなら勝手知りたる小樽南防波堤で、実績のあるポイントを釣り歩いた方が、よっぽど魚は釣れただろう。釣れなかったかもしれないけど。
反省、以上です。
岩内に頼らない。
通って、ポイントを知る。ちゃんと理論を組み立てる。
ただ、まあ、ナイトライド楽しかったし、温泉気持ちよかったし、忍路もすごい綺麗だった。
まあいいか。そんな感じである。
またそのうちふらりと出かけると思います。